精神科を受診する患者は重篤化したら入院することになりますが、通院できる場合、デイケアを利用するケースが多いでしょう。デイケアは、精神疾患を抱える患者が復職や復学といった社会復帰を目的として、看護師や作業療法士の指導に従い、心身のリハビリを行う外来治療を指します。
デイケアでは、看護師や他の患者たちと一緒にレクレーションをしたり、簡単な作業をしたりして、コミュニケーション能力を高め、規則正しい生活を送れるよう促しているのです。
デイケアの時間は、朝9時か10時頃から夕方15時か16時頃までの1日6時間くらいとする医療機関がほとんどです。その他に、午前と午後のいずれかの3時間だけというショートケアや、16時以降に始まり4時間程度で終わるナイトケア、朝9時か10時頃から夕方19時か20時頃まで約10時間過ごすデイナイトケアという最長時間のサービスもあります。ショートケア以外は、食事の時間も確保されており、他人と食事をすることも引きこもりがちな患者にとって貴重な体験となります。
どのサービスを選ぶかは、患者の希望や特徴に合わせ、医師や看護師と相談して決めます。他人と上手く交流できない患者がコミュニケーション能力を高めたい場合は、他の患者の参加者が多い時間帯のデイケアを選び、レクレーションなどに参加することが多いでしょう。不規則な生活を続けるうちに昼夜逆転してしまい、生活のリズムを取り戻したい患者は、デイケアやデイナイトケアの他、朝の時間帯のショートケアを選択することがあります。負担の小さいショートケアは、まだ外出や他人との交流に慣れない患者に向いています。
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